【個別企画】東京ディズニーリゾート

2023.10.18 参加者の声
小児がんのこどもの旅行の付き添い

10月に東京ディズニーランド・ディズニーシーへご旅行に行ったご家族がレポートを書いてくださいました。
参加者の声をお届けします。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

娘は1歳の時に小児がんが発覚し、標準治療で寛解となりました。
そして4歳になって再発し再び寛解する事ができました。

初発時には、まだ産まれたばかりなのに死ぬかもしれない・・・という恐怖に襲われた事を今でも鮮明に覚えています。誰かに伝える事がとても怖かったです。

再発したときは、やるしかない!頑張ろう!という気持ちで治療に挑みました。
沢山の治療を長期間に渡り頑張ってくれました。

この沢山頑張った事を何か形にしたいと思いました。
その時に思い出したのが、スマイルスマイルプロジェクトの事でした。

小児がんのこどもの旅行の付き添い

正直、初発の時はジャパンハートさんも、スマイルスマイルプロジェクトさんの事も知りませんでした。

再発して、お友達になったママさんから教えて貰い知る事が出来ました。
いつか利用したいな、とその時はぼんやり思っていました。

治療の終わりが見えてきた頃からスマスマの方と何度かやり取りをさせてはいただいていたのですが、コロナ禍だったり色々と考えていてはっきりした日取りを決められないまま治療終了から1年という利用対象期限に近づいてきていました。

利用したいと思っていた・・・でも退院した時よりは元気になってきている。
果たしてこの状況で利用していいのだろうか?と思いました。
しかしその時に、“頑張ってきたご褒美として楽しい時間を過ごしていただければと思います”という言葉をいただきました。
そうだ!娘は沢山頑張ってきた!利用させてもらおう!と悩んでいた気持ちはなくなりました。

それからは、したい事・食べたいもの・体調や娘の性格などもお伝えし、何度も相談し、当日を迎えました。

利用してよかった。
その一言に尽きます。

娘は、最初は恥ずかしくもじもじしていましたが、皆さんとすぐに仲良くなって3日間ずっと笑顔でした。

いつもはお出かけ時にすぐに疲れてしまいバギーが必須なので、車いすをレンタルしていただきました。
しかし、こちらが心配になるぐらい歩いていたのです。
皆と手を繋いでニコニコと。
退院して数ヶ月経ちますが、こんなに長時間歩いている姿は初めて見ました。

小児がんのこどもの旅行の付き添い

スマスマのスタッフ、ボランティア、カメラマンの方々、
みなさんとにかく優しいのです。

車いすを押して貰ったり、食事の際に席を取っていただいたり
気持ちの面でも全てにおいてサポートしてもらったという感覚でした。

緊張している娘に何度も話しかけて、仲良くなってくださり
一緒にご飯を食べたり、乗り物に乗ったり、楽しい時間を過ごしました。

こんなに良くして貰っていいのだろうか?と思うぐらい
スマスマの方にもボランティア・カメラマンの方々にも良くして貰いました。

ありがたい・・・と同時に、
あぁ、そうか娘はここまでして貰うぐらい大変な事を乗り越えたのか・・・
と改めて思う事ができました。

治療をするしかない、とにかくその事に向き合っていただけでした。
しなくちゃいけない事、と。
でも、私が今まで生きて経験してきたよりも遙かに辛い治療をわずか1歳の時、4~5歳の時に経験した娘。
本当によく頑張ってくれたと思います。
そのご褒美にぴったりだったと思います。

小児がんのこどもの旅行の付き添い

帰りの新幹線でも翌日の朝も、ふと思い出しては
寂しい、みんなに会いたい、と涙しています。
こんな姿は初めてで。よっぽど楽しかったのだなと思いました。

今回は元気な姿での利用ができた。
でもいつか最期のお出かけとして利用する日がくるかもしれない。
もしもの話にはなりますが、その時期がいつかきても安心して利用できるし
絶対に利用したいと思える経験にもなりました。

私にとっても娘にとってもとても貴重で温かい旅行になりました。
携わって下さった全ての方に感謝しかありません。

元気そうに見えても体力があまりない今の状態の娘と2人でのディズニーランドは決して行けなかったと思います。
本当にありがとうございました。

関連記事