【ご招待企画】キッザニア東京

2023.01.06 参加者の声

11月に開催致しましたキッザニア東京ご招待イベントに参加された光常様ご家族がレポートを書いて下さいました。

参加者頂いたご家族の声をお届け致します。

 

~スマイルスマイルプロジェクト様のご招待イベント キッザニアに参加させていただいて~

(光常 正次・杏里)

 

娘は、2歳9か月の時に急性リンパ性白血病を発病し、公園三昧の日々から一変して、病室から出られない生活になりました。

娘の入院した病院は幸い付き添いが必須だったため、娘を一人にさせることなく闘病することが出来ましたが、薬の副作用で気分が荒れている状態であったり、ステロイドの影響で過食になったと思えば次は頻繁に絶飲食を強いられるという環境は、まだ状況を理解することのできない年齢の娘にとっても、親の私たちにとっても、とても過酷な状況でした。

そんな病院生活では時間が過ぎるのが本当に遅く、コロナによりキッズルームも閉鎖され、点滴が繋がった状態ではすることも限られ、ベットの上でおままごと・お人形遊び・後はiPadでYouTubeを見ることくらいでした。

当時娘が見ていたのは、「ひまわりちゃんねる」。中でもレゴランドやディズニーランド、キッザニアにお出かけする動画は何度も見て、一緒に見ていた私は、お出かけしている動画が、同じ世界で起きているものとは考えられないなぁと、どこか遠くの国で起こっている事のように見ていました。

小児癌・妊娠中・コロナ禍・なんて辛い日々なのだろう・・・

そんな中見つけたスマイルスマイルプロジェクトのキッザニアの企画。

 

 

病気と向き合う子供や家族を応援してくれる団体様やたくさんのボランティアの方々が本当にたくさんいることを知り、大変だけれど、こんなにたくさんの方々が応援してくれているのだという事が我が家のパワーになりました。

また、スマイルスマイルプロジェクトの記事を読んでから、退院してからのことを具体的に考えるようになりました。

・退院したら、入院する前にやっていた習い事にまた戻りたい!

・ディズニーランドに行って、トイストーリーホテルに泊まろう!

・キッザニアで、ひまわりチャンネルで見た時計台のお仕事をするぞ!

・こどもホスピスに行って大きいお風呂に家族で入ろう!

と娘と退院してからの話をするようになりました。

それからは今の状況は辛いけれど、ずっと続くのではないと状況をポジティブに考えられるようになりました。

3歳の誕生日・クリスマスも病院で迎え、一時退院もしながら、1年後、209日間の入院を経て、やっと維持療法に辿り着きました。

髪の毛もなくなり、ステロイドの副作用で顔はパンパン、1年間運動やリハビリも出来ず、体力もかなり落ちていましたが、家族4人揃って同じ部屋・家で過ごせるだけで本当に幸せです。

1年3か月間続く維持療法の1/3が過ぎ、娘の体力も戻り、顔も体もスッキリしてきました。

そんな中、待ち望んでいたキッザニア東京のご招待企画の募集がありました。

ご縁をいただき、参加させていただけることを娘に知らせてから、退院してからしばらく見ていなかったYouTubeで、久しぶりの「ひまわりチャンネル」。動画でキッザニアの予習しました。

 

 

付き添い入院の環境でずっと歯医者さんに行けていなかったせいか、退院してから毎週歯医者さんに通うママのために、歯医者さんのお仕事をすることに決めたようです。

他にも

・絵の具屋さん

・ハイチュウ作り

・警察

・モスバーガー

をやろうと決め、いざ当日。

まずは大人気の絵の具屋さんの予約が取れました。

始まるまでに、ママのためにやりたいと言ってくれていた歯医者さんのお仕事です。

最初のお仕事だった事・一人での体験だったこともあり、緊張していて、行けないのかもしれないなぁ・・・と心配する中、頑張ってお仕事をしてくれていました。

 

 

ママのために頑張ってくれている姿をラブグラフのカメラマンさんが撮影して下さいました。

貴重な姿をプロの方に撮影していただけるという贅沢な環境、大変感謝しております。

その後は、ベーカリー。出来上がると、弟・パパママにも分けてくれました。

1歳の弟と取り合いになった事が一度もなく、いつも分けてあげる優しいお姉ちゃんです。

絵の具屋さん・メガネショップでは自分だけの絵の具・サングラスを作れました。

 

 

夕飯を食べる時間も惜しんでお仕事体験。

お仕事体験のほんの5分休憩にホットドックをつまみ、もうお仕事の時間だと走って行く娘を見て、点滴があったため自由に歩くこともしづらかった入院生活を思い出し、病院の外の世界にいる事を改めて実感し、闘病生活を乗り越えた娘を誇らしく思いました。

 

当日は第二部の参加で16時から21時までのお仕事体験だったのですが、いつも19時30分頃には寝ているので1、2つ体験したら眠くなっちゃうかなと心配していたのですが、21時の最後のショーの時計台のお仕事を終え、まだ帰りたくない。と元気な娘にびっくりしました。

医療従事者の方が帯同してくれ、体調チェックをしてくれていた事・緊急搬送先提携病院があったこともとても安心でした。

 

 

最後に、恥ずかしいからやらないと言っていた時計台のお仕事をやる!と言い、実際に踊っている姿を見たときには涙が出そうになりました。病室で娘が見ていたYoutubeの画面を見て「いつになったらこんな日が来るんだろう」と思っていたことが、実現しました。点滴ばかり繋がっていた娘が両腕を振ってジャンプして踊っていました。退院後は徒歩3分の場所にあるコンビニにも息切れして歩けなかった娘が、21時になっても次の遊びをしたがっていました。

 

本来自分たちで来ていたら、1時間かけて自宅まで帰らなければならないところ、キッザニア東京近くの宿泊施設と朝食までご提供くださいました。おかげさまで子供の体力の心配をすることなく、キッザニア東京を楽しむことが出来ました。大きなお風呂が好きな娘は夜と朝、2回お風呂を満喫し、朝食会場では今回のイベントで知り合ったお友達とお話もできて、とてもいい思い出となりました。

 

1歳の落ち着かない弟を連れてのキッザニア、娘のお仕事体験をゆっくり見て、思いに耽ることが出来たのも、当日各家族にボランティアさんが2人付いて下さったからです。娘が落としたヘアピンを探してくれたり、1歳の弟が歩き回るのを見守ってくれたり、とても全て書ききれませんが、私たちがキッザニア東京を余すことなく楽しめるようにサポートいただきました。

 

 

この度はこのような機会をいただき本当にありがとうございました。

今も維持療法中で気が抜けないのですが、娘の回復と成長を、長い入院生活を振り返りながら感じられる日となりました。2023年7月予定の癌の寛解を目指して、家族で明るく進んでいこうと思います。

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