2024年 6月 家族の思い出の時間を彩るディズニーシーの花火
この6月にAちゃんファミリーの東京ディズニーシーでのお出かけをお手伝いしました。
今回、主治医の先生からスマイルスマイルプロジェクトの利用を勧めてもらったというご家族。定期的な輸血の治療を行っているAちゃんには、旅行先で医療者による対応が必要となる心配もあったことから私たちへお手伝いを依頼してくださいました。
Aちゃんとご家族に安心してお出かけしてもらうために、旅行の1週間前にはAちゃんの病院にお伺いして本人と両親、主治医と一緒に旅行に行くまでに必要な準備の最終確認を行いました。
このとき、Aちゃんには発熱の症状が続いていたため、旅行の日まで発熱が続いた際に、安全を考慮しつつ旅行先でどこまで様子をみるかというお話もしました。 主治医の話をしっかり聞きながら「今の体調ならディズニーシーも楽しめると思う。無理はしない。」と自分の思いを伝えてくれた Aちゃんの言葉にその場にいたご家族と医療スタッフの気持ちも一つになりました。
ご旅行 1日目。病院で輸血と点滴を行い、病院の先生たちと一緒にお出かけに向けて準備をして来てくれたAちゃんは発熱も治まり、以前にお会いしたときよりも元気になって舞浜に来てくれました。この日は、ホテルで休息をとり次の日のディズニーシーに備えることにしました。朝起きるのが少し苦手だというAちゃんですが「ディズニーなら早く起きられるよ。」と強気!9時の入園を目指そうとお約束をしました。
ディズニーシーへお出かけの日。この日は、ゲリラ豪雨の予報があり、お天気が心配でしたが雲一つない快晴となりました。Aちゃんもすっきり目覚めてお熱もなく、家族揃ってホテルの朝食ビュッフェを楽しめたとお母さんも嬉しそうです。シャトルバスに乗ってディズニーシーへ元気に出発しました。
この日、Aちゃんファミリーの思い出づくりのお手伝いに来てくれたのは長野のフッ軽フォトグラファーことさとゆさん。いつも長野県から高速バスに乗って駆けつけてくれる頼もしいラブグラファーさんです。それからSSPサポーターさんは、小児看護師さんと将来CLSを志す看護師さんがお手伝いにきてくれました。
全員ディズニーリゾート大好き!というボランティアさんたちは朝からチームワークバッチリ!Aちゃんファミリーに安心して旅行を楽しんでもらえるように精一杯サポートしてくれました。
まずは、Aちゃんが1番乗りたいソアリン・ファンタスティックフライトへ!
スタッフとボランティアも一緒に乗りましょうとご家族より嬉しいお声かけをいただき、アトラクションはみんなで揃って一緒に楽しむことにしました。
お母さんがショー抽選にチャレンジするとラッキーなことにビックバンドビートに当選!ご家族だけでディズニーシーの最高のエンターテインメントを楽しんできてもらうことにしました。
それから絶叫好きのご両親と一緒にAちゃんも勇気を出してタワーオブテラーやインディージョーンズ、センターオブジアースとたくさんのスリルライドを楽しみました。 タワーオブテラーに並んでいるときは緊張気味だったAちゃん。怖いときは叫ぶ派?我慢する派?とお話ししてドキドキしている気持ちを紛らわせて進みますが、並んでいるときから暗い雰囲気に圧倒されてしまいます。お母さんにぴったり掴まりながら勇気を出してエレベーターの乗り、みんなで一緒に大きな声を出して、この日1番のスリルを楽しみました。
アトラクションだけでなくお買い物やフードも楽しみのひとつです。
ダッフィーフレンズが大好きなごきょうだい。Aちゃんと弟くんでたくさんのお友達を抱えて「これで全員揃った~」と嬉しそうです。お母さんとお父さんも暑い日にはビールで乾杯!思い思いにディズニーシーでの時間を満喫しました。
夕方になるとこれまで雲一つなかった空に急に厚い雲が立ち込めました。
お天気であれば夜のショーを楽しみにしていたご家族ですが、大雨に濡れてしまっては Aちゃんの体力を奪うことになります。Aちゃんの負担にならないように安全に安全にとスケジュールを考えてきたご家族、せっかく体調良く過ごせているAちゃんに負担はかけたくないと退園をするか選択を迷うことになりました。
スタッフとしても安全をとってホテルに戻ることを勧めた方がよいのではないかと迷いました。30分程度の通り雨であるという予報も考慮し、夜のショーを雨宿りしながら鑑賞できるスペースで観ることができるようボランティアさんにお手伝いをお願いしてお天気の様子をみることにしました。
Aちゃんの味方をした空からは大粒の雨が止み、ビリーヴ・シーオブ・ドリームスが公演することになりました。家族みんなで寄り添って観たショーは忘れられない思い出です。
ディズニーシーを後にして、今日一緒に過ごしたボランティアさんたちとお別れをするときには、思い出を彩るように花火があがりました。
帰り際にご家族から「今回一緒に過ごせたメンバーは最高でした!アトラクションに一緒に乗ったことも返って子どもたちは楽しかったみたいです。」と嬉しいお言葉をいただきました。
私たちがお手伝いさせていただいているのは、ご家族のかけがえのない時間です。
出会って間もない私たちが常に一緒に行動することだけがお子さんとご家族の安心に繋がるとは限らず、家族水入らずで過ごす時間も大切だと考えています。お子さんとご家族のお気持ちを考えながら、ときには少し離れる時間もつくらせていただくこともありますが、たった1日数時間のなかでボランティアとスタッフへ信頼を寄せていただき、一緒に居られて楽しかったと言っていただけたことに感謝の気持ちでいっぱいです。
これからもスマイルスマイルプロジェクトは、Aちゃんファミリーを応援しています!
スタッフ 川原 沙菜
- 【日本国内の小児がんと向き合う子どもとその家族に寄り添う】長崎県の各メディアで紹介されました!
- 2024年5月 新日本製薬 株式会社 協賛 「スマイルスマイルプロジェクト2024 inハウステンボス」を開催しました!