2023年12月 雪だるまを作りたい!

2024.01.19 活動レポート
小児がんの子どもの旅行の付き添い

12月始めに、関東にお住まいのAちゃんご家族から「雪を見せてあげるという約束を果たしたい」とご依頼を受けました。

Aちゃんは現在もお家で内服の治療やリハビリを頑張っています。
やりたいことリストのひとつが「雪遊びをする」。
Aちゃんが元気に楽しめる状態の時期に、旅行をたくさんして思い出を作りたい。そんなご家族の要望を叶えるべく、早速調整を始めました。

しかし今年は暖冬の影響もあり、調整を始めた頃はどこも積雪がなく、スタッフ総出で雪遊びが出来そうな場所の情報収集を行いました。
北海道であれば雪がありそうとの情報を聞きつけ、現地の方からアドバイスももらい旭川へ行くことになりました。

飛行機に乗ることも楽しみにしていたAちゃん。
麻痺があるためどのように座位を保つか理学療法士さんにも相談に乗ってもらいつつ、ブランケットで体勢を整えることにしました。

出発前日は吹雪で欠航の便も出ていて無事に旭川へ辿り着けるか心配していましたが、Aちゃんの晴れ女パワーで当日は快晴でした!

旭川は−9度。初めて見る一面の銀世界。
パウダースノーが太陽に照らされキラキラと輝いていました。

「雪!触りたい!」とAちゃん。
雪の上に寝転んだり、雪だるまを作ったり、寒さも忘れてみんなで沢山遊びました。

小児がんの子どもの旅行の付き添い
ペットボトルのキャップと木の枝でAちゃんがお顔をつけてくれました。

宿では露天風呂に入ったり、お揃いの浴衣で過ごしたり、ゆっくりと家族の時間を楽しんでいただきました。

小児がんの子どもの旅行の付き添い

そして翌日はもうひとつのお楽しみ、旭山動物園へ行きました。
現地にお住いのボランティアさんと合流して、動物園をアテンドしていただきました。
アザラシ、ホッキョクグマ、ペンギン・・・

柔らかい雪の上を車輪の小さなバギーで移動することはかなり大変でしたが、小動物が好きというAちゃんのためにお父さんが頑張ってバギーを押してくれ、坂の上にいるウサギやモルモットも観に行きました。

小児がんの子どもの旅行の付き添い
Aちゃんが1番釘付けだったのはエゾタヌキでした。

お土産はシロフクロウのぬいぐるみ。大事そうに抱えています。

小児がんの子どもの旅行の付き添い

経験したことのない寒さで体調を崩さないか心配もありましたが、3日間元気に過ごしてくれました。

ご家族からは
『空港に着き雪を見て、触りたい触りたい!と、嬉しそうな表情を見てとても嬉しかったです。雪遊びと雪だるまを作れたことが良い思い出になりました。家族3人で周りに雪が積もっている露天風呂に入ったことも素敵な思い出です。雪で遊びながら温泉に入れたのでとても楽しそうでした。』
と感想をいただきました。

小児がんの子どもの旅行の付き添い

旭川にお住いのボランティアさんは、
『地元の人たちはこれが当たり前なんです。だからこそ、こんなに雪に興味を持ってくれることが新鮮な気持ちです。初めての雪を旭川で体験してくれて嬉しいです。』
とお話しされていました。

一日一日を大切に過ごしているご家族。
飛行機に乗ることが可能な容態なのか、初めての気候の土地で体調を崩さないか、ご家族の心配は尽きなかったと思います。
医療者が付き添うことでその不安が少しでも解消され、また新たな思い出を重ねてくださっていたら嬉しいです。

スマイルスマイルプロジェクトはこれからもAちゃんファミリーを応援しています!

スタッフ 高橋萌

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