小児がんとは
小児がんとは15歳以下の子どもがかかる様々ながんの総称です。
主な小児がんは、白血病、脳腫瘍、神経芽腫、リンパ腫、ウイルス腫瘍などです。 毎年約2500人の子どもが発症しますが、その数は大人のがんの1パーセント程度と極めてまれな病気です。 しかし1歳以上の子どもの死亡原因としては不慮の事故に続いて多く、決して看過できない病気です。
総数は1970年代と比較すると減少していますが、それは少子化の結果であり、小児がんを発症する確率(1万人に1〜1.5人)は変わっていません。 大人のがんとは異なり、生活習慣や環境因子に原因があると考えられるものは少なく、遺伝因子や胎内で偶然に起こる異常に起因することが多いです。
現在は医療の向上により先進国では約8割が治る病気になっています。 多くの小児がんは治るようになりましたが、一方で「晩期合併症」がみられることがあります。これは、抗がん剤の量や種類、放射線治療の具合によって発症すると言われています。例えば、身長の伸び、認知力、各臓器の機能への影響、妊娠可能かどうか、子孫への影響などが該当します。
そのため、治療してからも長期的なフォローをしていく必要があります。